もつ煮込みはお酒のおつまみとしても人気を博しているため、よく食べているという方も多いのではないでしょうか。しかしもつ煮込みのことについて、詳しくご存じの方はさほど多くはないかもしれません。
そこで今回はもつ煮込みのルーツや作り方について詳しくご紹介します。
もつ煮込みの発祥
もつ煮込みは明治時代の頃に東京で誕生したといわれていますが、具体的な経緯についてははっきりとされてはいません。
しかし、鎌倉時代に煮込みの調味料として味噌が使用され始めたこと、そして牛などの臓物が食用として一般的に浸透したことから、もつを味噌で煮込むという発想に至ったのではないかと考えられています。
味噌ともつを使った非常にシンプルな料理であることから、全国には似たような料理がいくつか存在しています。それらにはもつ鍋とは違う料理名がついているため、もつ煮込みではないと思っている方も少なくありません。
しかし、明確な定義もほとんどないので、臓物と味噌を使っている料理は基本的にもつ煮込みとして扱われています。
なお、一般的にイメージするもつ煮込みに関しては、ある程度使用する部位が決まっています。もつ煮込みを自宅で作るという場合には、一般的に使われている部位を選ぶようにしましょう。
もつ煮の材料
もつ煮込みを作る際、気になるのはその材料ではないでしょうか。基本的にもつ煮は、以下の材料を用意することで作ることができます。
もつ
もつ煮込みですので、まずはもつを用意しましょう。豚や牛の小腸を使うというのが、オーソドックスなもつ煮込みを作るコツとなります。
もちろん、そのほかの臓物でも問題はありませんので、どのようなもつ煮込みにしたいのかによって、用意する部位を選択するとよいでしょう。
野菜
もつ煮込みではもつだけでなく、野菜も一緒に煮込むことになります。組み合わせる野菜の種類は好みに合わせて選んでかまいませんが、大根やにんじんなどを入れることをおすすめします。
また、長ねぎも非常に合うため、一緒に入れるようにしましょう。
調味料
調味料としては、まず煮込む際のベースとなる味噌を用意しましょう。そこにお酒や醤油、みりんを適量加えることによって、味噌だけではない深い味わいになります。
ただし、基本的にはたっぷりと使った味噌で煮込むことになりますので、味噌の種類にこだわってみるのもよいでしょう。
もつ煮の作り方
もつ煮込みの作り方ですが、以下の手順となります。そこまで難しいものではありませんので、お気軽にチャレンジしてみてください。
下準備
まずは使用する野菜をカットして、いつでも煮込める状態に整えます。こんにゃくを使う場合は、あらかじめ下茹でを行っておくようにしましょう。
もつの下茹で
野菜の下準備が整ったら、主役であるもつの下茹でに移ります。もつをいきなり調味料と一緒に煮込んでしまうと、アクなどが出てしまいます。
そうなると味に影響をおよぼしてしまいますので、事前に下茹でをして不要なものを落とすようにしましょう。
煮込み準備
もつの下茹でを行っている最中に手が空くため、そのタイミングで煮込みの準備を行うと効率的です。まずは鍋に水と出汁を入れて、しっかりと沸騰させましょう。
そこへ下準備でカットしている野菜やこんにゃくなどを加えます。このタイミングで下茹でをしたもつを入れて、10分ほど茹でていきます。
煮込む
味噌や醤油などを混ぜたオリジナルの調味料を鍋に入れ、約1時間煮込みます。じっくりと鍋で煮込んでいき、旨味が鍋全体に染み込むのを待ちましょう。時間に余裕があれば、煮込んだ後に一晩寝かせることで、さらに味わい深く仕上がります。
どて煮との違い
もつと味噌を使った料理に、「どて煮」というものがあります。こちらももつと味噌を使用するという共通点がありますが、その内容は少々異なるものになります。
使用する部位
まずは使用するもつの部位が異なります。一般的なもつ煮込みに関しては牛や豚の小腸を使用するのですが、どて煮の場合は牛すじという、牛のアキレス腱部分を使用するのです。
もつ煮込みに関しては部位の制限はありませんが、どて煮を作るときは牛すじを用意する必要があります。
味噌の種類
もつ煮込みで使用する味噌ですが、こちらは特に決まってはいません。一方どて煮に関しては、八丁味噌を使用します。八丁味噌の深くて濃い味付けが、どて煮の魅力でもあるのです。
まとめ
今回はもつ煮込みのルーツや作り方について解説しました。もつ煮込みは材料や味付けがシンプルですので、ご家庭でも簡単に作れます。しかし煮込む時間が必要なので、どうしても面倒に感じるという方もいることでしょう。
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